【タムロン】100-400mmのAF迷いがTAP-in Consoleで劇的に改善
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僕が所有する望遠レンズ。タムロン「100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD (Model A035)」。
軽量コンパクトにもかかわらず焦点距離は400mmもあり、気軽に持ち歩ける準大砲レンズとして大変人気なカテゴリーです。僕は航空祭で飛行機を撮るためにこのレンズを購入しました。昨今の基地内持ち込みサイズ規制の中では、恐らく400mmが最大望遠と思われるので今後も活躍が期待出来ます。
しかし実際に使ってみると被写体のオートフォーカス(AF)に「迷い」が生じる事態が多発し何度もシャッターチャンスを逃す始末。
僕の腕が悪いだけと納得しつつも、他の望遠レンズ「Canon EF70-200mm F4L USM」では同様の症状はまったく発生しません。
やっぱりサードパーティーより純正一択か……と一時は諦めかけていましたが、この度、TAP-in Consoleによる調整で一気に問題が解決したので共有します。
初期設定の「LIMIT」はフォーカスの制限モードを自動で判定する状態
結論から言うとTAP-in Consoleでリミッターのフォーカス範囲にしっかり制限をかける事で解消します。
え??いやいや当たり前。。ですが、このタムロンのフォーカスリミッターはちょっと特殊で、フォーカスの制限範囲をレンズスイッチの切替で選べません。「LIMIT」モード中に対象をAFすると、レンズ側がリミッターの制限を近側にするか遠側(無限遠)にするかを自動で判定します。
例えば私が所有する「Canon EF70-200mm F4L USM」ならリミッターは「1.2~3m」と「3m~∞」の二択で、対象に合わせて自分で切り替えられます。ライバル機の「SIGMA 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM」も「1.6~6m」「6m~∞」「FULL(全域)」と明確に距離を選択できたはず。
一方こちらは「LIMIT」という表記があるだけで、具体的な距離の刻印も無く、最初はよくわかりませんでした。
このレンズはAF開始時のフォーカス距離が7m以内なら近接側、7m以上なら無限遠側に自動で切り替わります。
私のように飛行中の航空機撮影を想定するならば、遠側(無限遠)一択ですが、初期設定だと自分で選べない状態です。タムロンとしては対象のピント位置に合わせて自動でロックが掛かる優れものだと思いますが、実際に使用するといまいち上手くハマらないなという感想。測距不能に陥ってAFが迷走状態になってしまう事が多々ありました。
タムロンのレンズ設定がカスタマイズ出来るTAP-in Console
製品名 | TAP-in Console (Model TAP-01) |
接続 | USB2.0 ケーブル(Micro-B) |
電源 | USBバスパワー |
価格 | 6,050円 (税込) |
マニュアル | TAMRON TAP-in Console TAMRON TAP-in Utility オンラインヘルプ |
という事で、レンズファームウェアのアップデートや設定のカスタマイズが出来るTAP-in Consoleを別途購入。これを使えばフォーカスリミッターの設定も自由にカスタマイズ出来るとの事。USBでパソコンと接続し、各種設定が変更出来ます(※対応レンズのみ)。
ちなみにUSBでパソコンに接続しただけでは何も起こりません。
別途、タムロンの公式サイトより専用ソフト「TAMRON TAP-in Utility」をインストールし、ソフトを起動すると設定画面が表示されます。
レンズのファームウェアをアップデートする
まず最初に試したのはレンズのファームウェアアップデート。これだけで改善したというネットの口コミを見つけ、意気揚々と最新のバージョン3へ更新するも…AF迷いは改善はされず。
やっぱりフォーカスリミッターを無限遠側で制限するしか手はなさそうです。
フォーカスリミットを「範囲制限」に変更!
続いて「フォーカスリミット」の設定に移動すると…ありました。
説明書の通り、フォーカスは7m以内なら近接側、7m以上なら無限遠側に設定されています。
この設定を「端制限」から「範囲制限」に切り替える事でフォーカス範囲を「7m~∞」に制限します。
ちなみに僕はフォーカス範囲を「7m~∞」のまま変更しませんでしたが、ここは撮影用途によって随時変更してください。僕の用途である「飛んでいる飛行機の撮影」なら今回はこのままで十分だと判断しました。
いざ、出陣
ガッツリフォーカス範囲に制限をかけて、2023年松島基地航空祭にいざ出陣。
お!
おお!
バッチリ撮れてます!
今までぐるぐる迷っていたのが嘘のよう!これがModel A035の本来の力か!
実際に「100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD (Model A035)」で撮影した写真は下記の記事をご参照ください。
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結論。初期設定のままじゃ辛い。TAP-in Consoleは必須
もう一度結論ですが、このModel A035は少なくとも飛行機や野鳥など高速で移動する被写体の撮影は、TAP-in Consoleでの調整は必須だと思いました。レンズを購入してそのまま実戦投入は正直ツラいと個人的に思います。
未調整状態では、特に飛行機撮影において一瞬でもAFを外すと、再AFがぐるぐると迷い始めて、何度もシャッターチャンスを逃してきました。
TAP-in Consoleでフォーカス距離を制限した後は、今までの迷いが嘘のように即座にガッチリフォーカスして離しません。ホントさっさとやれば良かったです。。このレンズの力をまったく引き出せていませんでした。
以上。タムロンのTAP-in ConsoleでAF迷いが解決した話でした。同じようにModel A035のAFがぐるぐる迷って悩んでいる方。参考にしてみてください。