AZ-01「ブレードライガー」レビュー。本家トミー版ゾイドの再始動を象徴するフラッグシップモデル
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ゾイド40年の集大成がここに!
ゾイド生誕40周年記念で再始動した本家トミーのゾイドリファインプロジェクト。今回紹介するのは、その記念すべき第一弾モデルとなった「AZ-01 ブレードライガー」です。
AZ-01 ブレードライガーとは
名称 | AZ-01 ブレードライガー |
キット内容 | 組み立てプラモデル |
駆動 | モーター駆動(単4乾電池2本) |
価格 | 11,000円(税込) |
発売元 | タカラトミー |
主な登場作品 | ゾイド -ZOIDS- |
ブレードライガーは1999年から放送されたアニメ「ゾイド -ZOIDS-」の物語中盤以降の主人公機。撃破されたシールドライガーが進化して生まれ変わった姿です。
アニメでは主人公バンの新たな愛機として、乗り換えてから最終回まで活躍しました。まさにアニメゾイドを象徴する機体です。
だからこそでしょう。タカラトミーはゾイド40周年記念の、新シリーズキットの第一弾としてブレードライガーを選びました!
キット全体のレビュー
23年の時を経て、本家トミー(現タカラトミー)によってリファインされた(ここが大事)ブレードライガー。
その圧倒的ディティールはゾイド復活を象徴する、フラッグシップモデルとして相応しいものに仕上がっています。
全身のショット。全体のプロポーションが見直され、頭身とボディのバランスが大分調整されています。
「リファインシリーズ」となる「AZシリーズ」は、ラインナップを見る限りターゲット層は間違いなく我々ゾイドアニメ世代。つまり30代後半から40代のおっさんという事になります。
僕は、ゾイドは元々「動かして遊べる子供用の玩具」。でも「大人が棚にディスプレイしても映える」。それらが両立出来る絶妙なバランスのアイテムだと思っています。
このAZシリーズは、その基本的なコンセプトは継承しつつも対象年齢を引き上げ、タカラトミーの技術力の粋を集めたラグジュアリーなシリーズという解釈です。
レーザーブレードの展開。ブレードライガーを象徴する装備です。一体劇中で何体のレブラプターがこれにやられただろうか。
AZシリーズは、かつてのキットで可動したギミックは勿論、アニメ劇中シーンの再現性にも力を入れています。
顔面のEシールドジェネレーターの開閉は勿論、両腕両足の排熱機構(コンプリッション リフリジェレイターというらしい。初めて知った)も開閉可能。
レイヴンのジェノザウラーとの死闘も再現可能という事ですね。
金属骨格感が強調された背骨のライン。
キットにはディスプレイ用の台座が付属。
この状態のまま電源スイッチを入れれば、ディスプレイしたままブレードライガーの躍動感あふれる動きをずっと眺めていられます。
余談:アニメ放送当時のブレードライガーはこちら
ちなみに余談ですが、こちらがアニメ放送当時に発売された本家ブレードライガー。
購入から20年以上経過し、変色や、爪の部分の劣化が進んでいます。調べると皆似たような状況っぽいです。これより前に購入しているはずのシールドライガーの方が寧ろ状態が良いんですよね。。素材の違いなのか?
同じ年月を経てもゾイドの劣化具合は、機体によって大分異なっています。
各部ディティール
さて閑話休題。
ここからは各部ディティールについて解説していきます。
コックピットは複座型。中にはバンとフィーネが
コックピットのアップ。アニメ設定に準拠した複座型で、中にはバンとフィーネが搭乗しています。
ゾイドの造形を新たに解釈し、再構築したAZシリーズ。キャノピー内に「目」の部分が追加された新たなアレンジが特徴です。
個人的には、新規デザインが目立ちすぎず、自然に全体のバランスに溶け込んでいると感じます。
レーザーサーベル
レーザーサーベルのアップ。この装備で印象に残っているのは、帝国三銃士のセイバータイガーとの一騎打ちシーンです。
ブレードライガーは、レーザーブレードの活躍が際立っていますが、ライガー系ゾイドとしてレーザーサーベルも重要なメインウェポンです。
ブレードライガーの象徴。レーザーブレード
ブレードライガーといえば、その名の冠する通り、最大の特徴といえる「レーザーブレード」。
デスザウラーの荷電粒子砲さえも引き裂いてしまう代物です。もはや惑星Zi最強の武器なのでは無いだろうか。
パルスレーザーガン
アニメではそこまで活躍していない(?)パルスレーザーガンもしっかり搭載されています。
劇中でのバルカン砲やスナイパーライフルへの瞬時換装ギミックは流石に再現されていません。リーゼのサイコジェノザウラーと死闘を繰り広げたシーンは好きなのでちょっと残念。あの切迫した戦闘シーン。換装ギミック音も併せてメッチャ格好良いですよね。
ロケットブースター
背部のロケットブースターのアップ。
ブレードの展開と並んで、アニメ内で最もバンクされた装備かもしれません。加速からのブレード展開までがワンセット。
強化装備であるはずのアタックブースターより圧倒的に活躍していますw あの装備だけはマジで全然劇中で活かされなかったな。
キットでは、バーニア内のノズルまで精密に造形されています。こうした細かい箇所まで一切妥協しない姿勢が、タカラトミーの本気度を感じさせます。
脚部ディティール
当時のゾイドを持っていた人ならわかると思いますが、玩具のゾイドは足の「内側のディティール」は、良い意味で手を抜いているというか、簡易な作りでディティールを省略しているんですよね。あれは玩具としてコスト等、バランスを考えた結果だと思います。
しかし、このAZシリーズはラグジュアリーなシリーズ(と、僕は勝手に解釈)。内側のディティールもしっかりと作り込まれています。
尻尾
尻尾のアップ。アニメ劇中ではこの装備は無かった……はず。たしか。
組立時はワクワクが止まらなかった。やっぱりゾイドは格好良い。格好良すぎる。
個人的な話ですが、僕はブレードライガーに対して、アニメ放送当時そこまで強い思い入れはありませんでした。
どちらかと言うとライバル機の「ジェノザウラー」の方が好きだし、同じ共和国ゾイドなら「コマンドウルフ」や「ガイサック」のような「やられ役」の方が実は好きなんですよ。
AZシリーズが発表された時、ブレードライガーの購入自体は即決でした。本家トミーがまたゾイドを復活させる。その記念すべき第一弾を逃すわけがない。
でもそこに「当時アニメを見ていたファン」として義務感のような気持ちが一切なかったかと言えば嘘になります。
しかし到着したキットを組み立てていると、そんな邪念は一瞬で吹き飛びました。
どんどん記憶の中のブレードライガーが蘇っていく。それも遥かにスタイリッシュにパワーアップした姿で。
もうね。ワクワクが止まらないのよ。やっぱり僕のメカ好きを決定付けたのは、ゾイドなんだと改めて実感。そんなゾイドに大人になってからまた再会させてくれてありがとう、タカラトミー。
バンとフィーネが付属して、何故にジークが付かない
ただし!ここまで絶賛してきた「AZ-01 ブレードライガー」ですが、1点だけ不満を感じるのは、何故ジークが同梱されていないのかという点です。
このブレードライガーは、コックピットはアニメ準拠の複座型です。パイロットフィギュアは勿論バンとフィーネが付属。
そこまでアニメを意識しながら、ジークだけ付属しないのはマジで謎です。どんな判断よ。
ジークはバンとフィーネにとって絶対に欠かすことの出来ない相棒。しかもシールドライガーをブレードライガーにエボリューションさせたのはジークですよ。このキットにジークを同梱せず、一体いつ出すというのか。
そうモヤモヤ思っていたら、1年後にAZシリーズ第四弾「AZ-04 シールドライガー」に付属しました。それなら尚の事、ブレードライガーの方に付属しないのはおかしいと感じますよ。
まとめ①:ゾイド再始動を象徴するキット。今後のシリーズ展開に期待
以上、AZ-01 ブレードライガーのレビューでした。
まさにゾイド40年の集大成。タカラトミーによるゾイド再始動を象徴するキットに仕上がっています。
当初はライガー系主人公機のラインナップのみでしたが、そこに「デスザウラー」や「モルガ」が加わり、多様なラインナップになってきました。今後のシリーズ展開に期待です。「ゴジュラス」や「アイアンコング」も待っていますよ!
その②:でもリアライズモデルという自社内のライバルシリーズ出現?
ただしリアライズモデルという1/100スケールの新シリーズもスタートし、今後どちらが注力されていくのかわからない状況になっています。
AZシリーズは、クオリティは大満足ですが、動力ギミックがある分価格は高い。
2024年7月、量産型ゾイドとしては初めて「モルガ」がラインナップに加わりましたが、価格は4,950円! あの「モルガ」が実質5,000円。。凄い時代だ。
中・小型の量産型ゾイドは、価格帯的にリアライズモデルの方がマッチしそうな雰囲気で、「モルガ」に続いて、今後もAZシリーズに小型ゾイドがラインナップされるか不透明な状況です。
「コマンドウルフ」や「ガイサック」など、まだまだAZシリーズでリファインして欲しいゾイドはありますが……。うーん、その辺はみんなリアライズに行きそうな気がしてきました。要注目です。