ホビー

フィギュア、プラモデルの写真レビュー

ホビー

公開日:2025/07/07

当サイトのリンクには広告が含まれています。

【一番くじ】ゴジラ(1991) 網走激闘 A賞 レビュー

一番くじ「ゴジラ(1991) 網走激闘」A賞をレビュー。東宝30cmシリーズの「網走激闘」との比較や、造形・塗装・ポージングの違いを解説。スケール違いの完全に“別物”として楽しめるフィギュアです。詳しく紹介します。

東宝30cmシリーズとは完全に“別物”!

今回レビューするのは、一番くじ「ゴジラ 大怪獣列伝G」より、A賞の『ゴジラ(1991) 網走激闘』です。

一番くじ A賞 ゴジラ(1991) 網走激闘 SOFVICS

一番くじ ゴジラ 大怪獣列伝GのA賞『ゴジラ(1991) 網走激闘』の全身を撮影
商品名A賞 ゴジラ(1991) 網走激闘 SOFVICS
サイズ全高:約23cm、全長:約38cm
素材PVC
販売形式くじ引き(1回900円)
発売時期2025年6月
主な登場作品ゴジラVSキングギドラ(1991年映画)
※発売当時の情報です

この『ゴジラ(1991) 網走激闘!』の原型は、2020年の『ゴジラ・フェスONLINE 酒井ゆうじ造型LIVE』で制作された、酒井ゆうじ氏による造形作品。

その後、その翌年に原型をもとにしたソフビ完成品『東宝30cmシリーズ ゴジラ(1991) 網走激闘!』として一般販売されました。以前レビューしたのはその東宝30cm版。

東宝30cmシリーズ版 の『ゴジラ(1991) 網走激闘』の上半身のアップ
東宝30cmシリーズ版 『ゴジラ(1991) 網走激闘』

関連記事はこちら

【東宝30cmシリーズ】ゴジラ(1991) 網走激闘! レビュー

東宝30cmシリーズ『ゴジラ(1991) 網走激闘!』をレビュー。圧倒的なサイズ感と劇中再現度、細部のディティールまでじっくり紹介。間もなく発売される一番くじ「ゴジラ 大怪獣列伝G」のA賞の参考や比較にもどうぞ。

そして2025年、原型を3Dスキャンし、約23cmサイズにリモデルして登場させたのが、今回の一番くじ『大怪獣列伝G』のA賞、『ゴジラ(1991) 網走激闘』です。

同じ構図(向きは反対)で、一番くじ版『ゴジラ(1991) 網走激闘』を撮影。両者の造形の違いが比較出来る一枚
一番くじ版『ゴジラ(1991) 網走激闘』

前回の「ゴジラ 70th Anniversary」で登場した初代ゴジラA賞と同様、過去の名作を新たな形でリモデルして再登場させるという流れです。

ただの再販ではなく、こうして名作を蘇らせる手法は非常に面白い取り組みだと思います。

東宝30cmシリーズ版とは全くの別物!

同じ原型をもとにしたフィギュア同士の比較写真。左が「東宝30cmシリーズ ゴジラ(1991) 網走激闘」。右が今回の一番くじ版
東宝30cm版と並べて比較。こんなに違う!

ただね。正直、最初に商品情報が発表されたときはあまり乗り気ではありませんでした。

『ゴジラ 網走激闘』は東宝30cmシリーズ版をとっくに持ってるし、同じ原型からなら造形も同じでしょ?と、軽く考えていたんですよね。7cmだけ中途半端にスケールダウンされたモデル……。そんな2体目を手に入れる必要があるかな?と悩んでいました。

同じ構図で撮影。今回の一番くじ版が、ただスケールダウンされたものではないことがわかる
ただのスケールダウンではなく、“リモデル”されていることがわかる

しかし実際に手にとってみて驚愕です。とんでもない勘違いでした。これは全くの別物です!

すでに『東宝30cm版 網走激闘』をコレクションしている方にも、おすすめできる一体です。詳しくレビューしていきます。

全身のプロポーション

一番くじ ゴジラ網走激闘の全身を右側面から撮影

ここからはフィギュアの全身をレビューしていきます。

まずは全身ショットから。

ゴジラ 網走激闘を正面から撮影。キングギドラに対して、威嚇するように咆哮するポーズを再現

映画『ゴジラVSキングギドラ』(1991)の網走対決シーンを再現した迫力あるポーズ。

東宝30cmシリーズ版と同じ構えではあるものの、リモデルに際しての“再解釈”が加わったのか、より身体の傾きが強調され、躍動感がアップしています。キングギドラに対して仰け反るような、威嚇するような。そんな緊迫感ある構図が、スケールダウンしてもきちんと伝わってきます。

咆哮するゴジラを下から見上げるように撮影
東宝30cm版より、身体の仰け反りが強調されている

ぐるりと全体チェック

フィギュア全身を360度からチェック。うん。やっぱり格好良い。

怪獣フィギュアはポーズも大事。ただの立ち姿だけではつまらない。

このくらい動きのあるポーズは、主張しすぎず、かといって物足りなさもない絶妙なバランス。飾って映える、ちょうどいい躍動感です。

質感はやや光沢あり。東宝30cm版との違い

照明が直接当たると少しテカリ感が出ますが、棚にディスプレイしている分には全く気にならないレベルです

皮膚の質感は、東宝30cm版はマットな質感でしたが、こちらはやや光沢のある仕上がり

照明が当たると少しテカリが出るため、やや「玩具感」が強く見える瞬間もあります。とはいえ、体表のカラーがより黒寄りに調整されており、個人的には好みです。グレー寄りの東宝30cm版とはまた違う魅力があります。

各部ディティール

ゴジラの顔面をアップで撮影。目の彩色、牙の造形まで確認できる写真

ここからは各部ディティールのチェックです。

顔の造形

さらにアップで撮影

顔面と上半身のアップ。

キングギドラを睨みつける鋭い眼光。目の塗装に関しては東宝30cm版よりもこちらの方が好みかも。よりシャープに感じられます。

ゴジラ 網走激闘の上半身

口内の造形は、一番くじ版も全く抜かりなし。

牙一本一本まで丁寧に塗り分けられており、塗装精度も非常に高いです。

上半身の筋肉

東宝30cm版との比較。
筋肉の表現は30cm版の方が違和感が無い

ただ上から見た筋肉の厚みというか、所謂VSゴジラのゴリラ感は東宝30cm版の方が、出ていたかなと思います。

あちらのほうが肩から胸板に至る筋肉のゴツさが自然に強調されていた印象で、この一番くじ版はちょっと迫力に欠ける印象になっています。

背びれ

背びれの造形。

根元から先端にかけてのグラデーションも美しい。大型ゴジラフィギュアはこの部分の再現度で満足度は大きく変わりますが、全く問題ありません。

腕・爪

腕・爪の造形。

爪の色味は、東宝30cm版が黄色寄りだったのに対し、こちらはやや白っぽいカラーに変更されています。

劇中イメージとしては、黄色寄りのほうが近いかもしれませんが、個人的には大きな違和感はありません。

尻尾。接着済みで東宝30cm版より安心

尻尾。約30cmの長さです。

向きが東宝30cm版より、やや上向きに変更されています。

接着されているため緩む心配は無し

今回、東宝30cm版と比較して地味に嬉しかったポイントがここ。尻尾の付け根が完全に接着されています。

東宝30cm版では尻尾が自重と時間経過で緩みがちで、定期的なメンテナンスが必要でしたが、本作では最初から完全に接着されており、その心配は一切なし。

地味にありがたいポイントです。

脚部

脚部ディティール。

脚部の造形は東宝30cm版と大きな違いはありませんが、足の爪の色味も腕と同様に白っぽく調整されています。

ここは好みが分かれるかもしれませんが、強い違和感というほどではありません。

まとめ

一番くじ A賞 ゴジラ(1991) 網走激闘

以上、『一番くじ A賞 ゴジラ(1991) 網走激闘 SOFVICS』のレビューでした。

このフィギュアは、東宝30cmシリーズ版『ゴジラ 網走激闘』のただのスケールダウンモデルではありません。

全身のバランス調整や質感の違いが随所にあり、東宝30cm版をすでに持っている方でも「別物」として楽しめる完成度の高さがあります。

顔の造形、目の塗装、尻尾の処理、全体のポージング。リモデルに際して細かな調整、こだわりがしっかり詰め込まれた逸品です。

すでに東宝30cm版を持っている方も、これは手に取る価値アリだと思います。

今後も一番くじA賞に過去作のリモデルが採用されることがあっても、このクオリティが続くなら断然期待できますね。

上に戻る