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フィギュア、プラモデルの写真レビュー

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公開日:2025/01/19

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【HGシリーズ】 ゴジラVSモスラ編 ゴジラ(1999) レビュー

HGシリーズ「ゴジラVSモスラ編」から、通称ミレゴジこと「ゴジラ(1999)」のレビューです。発表時の第一印象と、実物を手に取った感想が大分異なりました。このフィギュアの魅力を造形やディティールに焦点を当てて解説します。

宣材写真で見たよりも、実物の方は好印象。

今回は、バンダイのガシャポンHGシリーズ最新作「ゴジラ ~ゴジラVSモスラ編~」から、通称ミレゴジこと「ゴジラ(1999)」をレビューします。

HGシリーズ ゴジラ ~ゴジラVSモスラ編~ / ゴジラ(1999)

HGシリーズ「ゴジラVSモスラ編」の「ゴジラ(1999)」の全身を撮影した写真。
ゴジラVSモスラ編 / ゴジラ(1999)
名称HGシリーズ ゴジラ ~ゴジラVSモスラ編~ / ゴジラ(1999)
高さ約7cm
素材PVC
価格1回500円
発売元バンダイ
主な登場作品ゴジラ2000 ミレニアム(1999年映画)
※発売当時の情報です

バンダイのガシャポンHGシリーズの新作。「ゴジラ ~ゴジラVSモスラ編~」より「ゴジラ(1999)」です。俗に言う「ミレゴジ」ですね。

このミレゴジ、宣材写真が公開された時点で、ファンの間では様々な意見がありました。

僕も発表時は「D+に続いて、またミレゴジが独特なデザインに仕上がったなぁ」と、正直ちょっと複雑な気持ちを抱いたのですが、実際に手に取ってみると、意外としっくりくるというか。当初思っていたより全然クオリティは高いなと実感しました。

以下で詳しくレビューしていきます。

レビューの前に今回のHGについて一言

HGシリーズ「ゴジラVSモスラ編」の「ゴジラ(1999)」と「ベビーゴジラ」の写真
※登場作品『ゴジラVSメカゴジラ』『ゴジラ 2000 ミレニアム』

ところで、ゴジラ(1999)のレビューに入る前に、今回のHGシリーズのラインナップについて少しだけ言いたい。

今回のラインナップは、「モスラ」「バトラ」「ゴジラ(1999)」そして「ベビーゴジラ」の4体です。

え、ゴジラVSモスラ編とは一体…??

モスラとバトラの成虫&幼虫の4体で良くない?

タイトルに関係する怪獣は、半分しかラインナップされていません。

しかも今回の目玉は初HG化の「ベビーゴジラ」。それ、「VSモスラ」じゃなくて「メカゴジラ」やん!

せめてラインナップは、モスラとバトラの成虫&幼虫で構成したほうが、まだタイトルのテーマに沿っていたと思います。いちゴジラファンの率直な感想です。

ゴジラ(1999)全身のプロポーション

HGシリーズ「ゴジラVSモスラ編」の「ゴジラ(1999)」の全身を左側面より撮影した写真。全身のプロポーションがわかる構図で撮影。
顔と顎をもう少し小さく調整したら、一気にリアルになりそう
HGシリーズ「ゴジラVSモスラ編」の「ゴジラ(1999)」を正面より全身を撮影した写真。

さて、ここから本題のミレゴジ全身のレビュー。

このミレゴジ、劇中のスーツデザインにはわりと忠実で、好印象な部分も多いのですが、一方で宣材写真を見た時点で、顔の大きさや顎のしゃくれ具合が、全体のプロポーションのバランスにだいぶ影響を与えている印象でした。

なんとも惜しいというか、どこか「かわいらしい」方向性に寄っているようにも思えます。

HGのミレゴジは毎回オリジナリティがある

そういう方向性のデザインなのか、結果的にそうなったのかは分かりません。

しかしかつて発売されたHG D+シリーズのミレゴジもまた独特な解釈に基づくデザインでした。両者どちらも「劇中のイメージそのまま!」って感じではないんだよね正直。

こうも続くと「HGのミレゴジって何か宿命を背負わされているのか?」なんて思っちゃいます。

実際に手に取ると、なかなか好印象ではある

HGシリーズ「ゴジラVSモスラ編」の「ゴジラ(1999)」の全身を撮影した写真。ゴジラの構図は、登場映画『ゴジラ2000 ミレニアム』のポスターを再現して撮影。
HGシリーズの「ミレゴジ」こと、「ゴジラ(1999)」の上半身をアップで撮影。

しかし、発表時の第一印象に反して、実際に手に取ると「思っていたより大分良いな」と率直に感じました。

全体のバランスについては、宣材写真の印象と大きく変わりません。頭部と顎が少し大きめで、全体のプロポーションにデフォルメ感が加わっています。

一方で質感自体は非常に高く好印象。顔のデフォルメの影響でもっと玩具っぽくなるかと思いきや、皮膚の質感や背びれから尻尾にかけてのラインは劇中イメージに近い。特にミレゴジの特徴でもある背びれの造形は秀逸です。

ただ、ここ最近のリアル志向が強いHGシリーズのゴジラに比べると、やっぱり全体的に「かわいらしい」方向に振り切った印象です。

格好良さを追求したフィギュアというよりは、愛嬌のあるフィギュアです。

部分的に見ると劇中スーツにかなり近いイメージ

各部ディティール

ここからは各部のディティールについて解説します。

顔・口・牙のクオリティ

正面より。劇中だと茨城上陸の際に正面のカットが多めでしたが、わりと似ている印象。うまく再現していると感じます。

牙の彩色は残念

HGシリーズのゴジラ1999の顔面にフォーカスした写真

牙の彩色は塗り分けではなく、まとめて塗られてしまっています。なんだか、デフォルメされた顔と、塗り分けのない牙が組み合わさると、どこか昔のHGゴジラを思い出させる雰囲気があります。

特に、直近で発売された前作「怪獣総進撃編」のクオリティがあまりにも高すぎたため、比較すると明らかにこの部分の塗装は負けています。この点は惜しいですね。

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怪獣総進撃編があまりにも凄すぎた

背びれ

HGシリーズのゴジラ1999の背びれにフォーカスした写真

その一方で背びれの仕上がりは素晴らしい!

ミレゴジの特徴である巨大で鋭利な背びれをしっかりと再現しています。塗装も背びれの中央から外側に向かってグラデーション処理され美しい。

牙の仕上がりに比べ、こちらは遥かに良いですね。

脚の造形。リアルな背びれ部分と異なり、こちらはまた顔のデフォルメ感をそのまま引き継いだような仕上がりです。

劇中のミレゴジの力強さやおどろおどろしさを表現するというよりは、全体的にかわいらしさを強調したデザインになっています。

まとめ

以上、HGシリーズ「ゴジラVSモスラ編」より「ゴジラ(1999)」のレビューでした。

宣材写真の印象では「ちょっと不安だな」という気持ちが先立ちましたが、実物を手にしてみると、質感や背びれのクオリティなど、全体的には思った以上に高評価でした。

ただし最近のHGシリーズのリアル志向の造形に慣れているファンには、少し物足りなさを感じさせるかもしれません。

格好良さを追求したフィギュアというよりは、愛嬌のある、かわいらしいフィギュアだというのが僕の結論です。

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