再販のおかげでついにGET!
今回は、2019年に発売され、先月再販された「ゴジラ HG D+ ゴジラ02」から、ゴジラ(1989)をレビューします!
HG D+ ゴジラ02 ゴジラ(1989)

名称 | HG D+ ゴジラ02 ゴジラ(1989) |
高さ | 本体:約7cm / 台座含:約9cm程度 |
素材 | ジオラマ、フィギュア、エフェクト:PVC 台座(カプセル):ABS |
価格 | 1回500円 |
発売元 | バンダイ |
主な登場作品 | ゴジラ VS ビオランテ(1989年映画) |
ゴジラ HG D+シリーズの「ゴジラ(1989)」をご紹介。
このHG D+ ゴジラ02はHG D+シリーズ第2弾としてラインナップされたもので、2019年に発売されました。
HG D+シリーズ自体は、もう何年も新作は途絶えており、シリーズとしての展開は終了したものだと思っていました。
しかし近年、過去作の復刻が始まり、先月ついに「ゴジラ02」が再販!ありがたいことにそのおかげで、当時手に入れられなかった「ゴジラ(1989)」をこの度GETすることが出来ました!
それでは早速レビューしていきます。
ゴジラ(1989)全身のプロポーション

ここからはフィギュア全身のレビュー。
まず、フィギュア全体の印象ですが、このゴジラ(1989)は、スーツ全体を忠実に再現というよりは、「ビオゴジ」の迫力や存在感を重視した造形という印象を受けます。

例えば、このゴジラ(1989)は 目元に彩色が施されていません。
一見するとコスト削減や簡略化にも思えますが、そうではなく、あえてこの表現にしたのではないかと感じます。
というのも、僕が持つビオゴジの印象は、三原山の火口や浦賀水道沖、そして大雨の中で自衛隊と対峙する姿。
そのシーンでは、目元が影になり(所謂ベタ影のような状態)、白目の部分がほとんど見えませんでした。その“影のかかった表情”が、巨大な恐怖感を漂わせる独特の雰囲気を生んでいたと思っています。
このフィギュアも、そんな”印象的なシルエット”を意識して作られているように感じます。




全身のプロポーションも、造形的な再現度で言うなら、どちらかというと 「ギドゴジ」に近いどっしりとした体型です。
しかしそれもスーツの再現というよりは、84年ゴジラから生まれ変わったビオゴジのパワーアップ感を表現しているのだと思います。
各部ディティール

冒頭でも触れた通り、目元には彩色やキャッチライトが施されていません。ベタ影のような表現です。
しかし、それこそが人類の攻撃に対し、無傷のまま進撃を続けるビオゴジの印象にピッタリとハマる表現だと感じます。影に包まれたような漆黒の目元が、ゴジラの威圧感や存在感を際立たせています。

次に足元をアップでチェック。
ビオゴジといえば劇中の「M6000TCシステム」 を思い出します。
劇中でも足元のクローズアップが多く、造形としても重要なポイント。このフィギュアの爪の彩色は、地面を歩いて汚れたような仕上がりになっており、ゴジラの生物感をしっかりと表現しています。
GOODな仕上がりです!
同じHG D+シリーズのゴジラと比較


同じHG D+シリーズのゴジラ(1994)と比較してみました。これがまた面白い!
どちらも平成ゴジラシリーズのVSゴジラではありますが、造形の方向性はまったくの正反対で、それぞれの個性が際立っています。
ゴジラ(1989)は 荒々しく生物感の強いシルエット、一方のゴジラ(1994)は丁寧かつ忠実に劇中スーツの再現を意識させる造形です。
並べてみると、それぞれ造形の「表現としての意識」や「方向性」を強く認識でき、フィギュアの面白さが詰まっていると思います。
台座とセットでディスプレイ

HG D+シリーズ特徴である台座とセットでディスプレイ。
ゴジラ(1989)の台座は、破壊されたビル群をイメージしたジオラマ仕様になっています。劇中のシーンから考えると、大阪ビジネスパークかもしれません。
ということは、もしかしてこの崩れたビルのモチーフって…(権藤一佐ーーーっ!)





個人的な意見ですが、このジオラマが「M6000TCシステム」でも面白かったのにと思います(笑)。
こういう機会でもないと商品化できないので、惜しかったです。
同シリーズ「ビオランテ(花獣形態)」の台座と組み合わせると…


尚、ゴジラ(1989)のフィギュアは、同じゴジラ02シリーズの「ビオランテ(花獣形態)」の台座と組み合わせることが可能です。
ゴジラの下半身パーツを取り外せば、水面から上半身だけをのぞかせる劇中シーンを再現できます。

これは非常にGOODです!
映画ではおなじみの「水面から姿を現すゴジラ」ですが、フィギュアとしては意外とレアな造形 なので、例えばゴジラやビオランテがダブって当たった人は、この状態で飾るのもアリですね。
こうした 「他のフィギュアの台座」との組み合わせで、全く違う表情を楽しめる仕様なのは、とても良いアイデアだったと思います。しかし、残念ながら何故かシリーズでは続かなかったですね…もったいない。
まとめ

以上、「ゴジラ HG D+ ゴジラ02」より「ゴジラ(1989)」のレビューでした。
このフィギュアの魅力は、スーツの全身ラインをそのまま忠実に再現するではなく、劇中の「ビオゴジ」に抱く「印象」を、造形として「表現」している点だと思います。特に目元の影のような造形は、その特徴を強く印象づけています。
フィギュアならではの個性が光る、見る人の記憶やイメージを呼び起こす面白い一作だと思いました。