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フィギュア、プラモデルの写真レビュー

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公開日:2025/04/02

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【HGシリーズ】HG D+ ゴジラ02 ゴジラ(1989) レビュー

「ゴジラ HG D+ ゴジラ02」から「ゴジラ(1989)」をレビュー!個性の光る造形で、目元の表現や全身のプロポーションは、スーツをそのまま再現というより、劇中の「ビオゴジ」に抱く印象を、造形として「表現」した印象を受けます。感想を詳しく解説します。

再販のおかげでついにGET!

今回は、2019年に発売され、先月再販された「ゴジラ HG D+ ゴジラ02」から、ゴジラ(1989)をレビューします!

HG D+ ゴジラ02 ゴジラ(1989)

HG D+シリーズ ゴジラ02の「ゴジラ(1989)」の全身を撮影した写真。全体の造形と塗装品質がわかる一枚。
名称HG D+ ゴジラ02 ゴジラ(1989)
高さ本体:約7cm / 台座含:約9cm程度
素材ジオラマ、フィギュア、エフェクト:PVC
台座(カプセル):ABS
価格1回500円
発売元バンダイ
主な登場作品ゴジラ VS ビオランテ(1989年映画)
※発売当時の情報です

ゴジラ HG D+シリーズの「ゴジラ(1989)」をご紹介。

このHG D+ ゴジラ02はHG D+シリーズ第2弾としてラインナップされたもので、2019年に発売されました。

HG D+シリーズ自体は、もう何年も新作は途絶えており、シリーズとしての展開は終了したものだと思っていました。

しかし近年、過去作の復刻が始まり、先月ついに「ゴジラ02」が再販!ありがたいことにそのおかげで、当時手に入れられなかった「ゴジラ(1989)」をこの度GETすることが出来ました!

それでは早速レビューしていきます。

ゴジラ(1989)全身のプロポーション

HG D+シリーズ ゴジラ02の「ゴジラ(1989)」の全身を正面から撮影した写真。
HG D+ ゴジラ02 ゴジラ(1989)

ここからはフィギュア全身のレビュー。

まず、フィギュア全体の印象ですが、このゴジラ(1989)は、スーツ全体を忠実に再現というよりは、「ビオゴジ」の迫力や存在感を重視した造形という印象を受けます。

HG D+シリーズ ゴジラ02の「ゴジラ(1989)」を顔面にピントを合わせて、全身を撮影。目元に彩色が施されていないことがわかる一枚
全身のプロポーション

例えば、このゴジラ(1989)は 目元に彩色が施されていません

一見するとコスト削減や簡略化にも思えますが、そうではなく、あえてこの表現にしたのではないかと感じます。

というのも、僕が持つビオゴジの印象は、三原山の火口や浦賀水道沖、そして大雨の中で自衛隊と対峙する姿。

そのシーンでは、目元がになり(所謂ベタ影のような状態)、白目の部分がほとんど見えませんでした。その“影のかかった表情”が、巨大な恐怖感を漂わせる独特の雰囲気を生んでいたと思っています。

このフィギュアも、そんな”印象的なシルエット”を意識して作られているように感じます。

HG D+シリーズ ゴジラ02の「ゴジラ(1989)」左側面から撮影。頭から尻尾まで全身のプロポーションとバランスがわかる一枚
背中のラインは、劇中のビオゴジのイメージそのまま

全身のプロポーションも、造形的な再現度で言うなら、どちらかというと 「ギドゴジ」に近いどっしりとした体型です。

しかしそれもスーツの再現というよりは、84年ゴジラから生まれ変わったビオゴジのパワーアップ感を表現しているのだと思います。

各部ディティール

彩色に「こだわり」を感じる。無塗装部分も含めて、「彩色」としての表現ではないか?

冒頭でも触れた通り、目元には彩色やキャッチライトが施されていません。ベタ影のような表現です。

しかし、それこそが人類の攻撃に対し、無傷のまま進撃を続けるビオゴジの印象にピッタリとハマる表現だと感じます。影に包まれたような漆黒の目元が、ゴジラの威圧感や存在感を際立たせています。

足元のアップ。劇中も足元のアップシーンは多い

次に足元をアップでチェック。

ビオゴジといえば劇中の「M6000TCシステム」 を思い出します。

劇中でも足元のクローズアップが多く、造形としても重要なポイント。このフィギュアの爪の彩色は、地面を歩いて汚れたような仕上がりになっており、ゴジラの生物感をしっかりと表現しています。

GOODな仕上がりです!

同じHG D+シリーズのゴジラと比較

ゴジラ(1989)と、同じHG D+シリーズのゴジラ(1994)を並べて比較した写真。同じ個体のゴジラに対して、造形の方向性の違いが如実にわかる
同じHG D+シリーズのゴジラ(1994)と比較。こんなに方向性が違う!
どちらの表現も好きです!

同じHG D+シリーズのゴジラ(1994)と比較してみました。これがまた面白い!

どちらも平成ゴジラシリーズのVSゴジラではありますが、造形の方向性はまったくの正反対で、それぞれの個性が際立っています。

ゴジラ(1989)は 荒々しく生物感の強いシルエット、一方のゴジラ(1994)は丁寧かつ忠実に劇中スーツの再現を意識させる造形です。

並べてみると、それぞれ造形の「表現としての意識」や「方向性」を強く認識でき、フィギュアの面白さが詰まっていると思います。

台座とセットでディスプレイ

HG D+シリーズ特徴である台座とゴジラを組み合わせて撮影。
カプセルを再利用した台座が付属

HG D+シリーズ特徴である台座とセットでディスプレイ。

ゴジラ(1989)の台座は、破壊されたビル群をイメージしたジオラマ仕様になっています。劇中のシーンから考えると、大阪ビジネスパークかもしれません。

ということは、もしかしてこの崩れたビルのモチーフって…(権藤一佐ーーーっ!)

ゴジラ(1989)と、ゴジラに破壊されたビル群のジオラマを組み合わせて撮影。
台座とゴジラ(1989)をセットにすると約9cm程度の高さにボリュームアップ
権藤一佐ーーーっ!

個人的な意見ですが、このジオラマが「M6000TCシステム」でも面白かったのにと思います(笑)。

こういう機会でもないと商品化できないので、惜しかったです。

同シリーズ「ビオランテ(花獣形態)」の台座と組み合わせると…

ゴジラ(1989)を同ゴジラ02シリーズのビオランテの台座にセットした状態で撮影。
同シリーズの「ビオランテ(花獣形態)」の台座に上半身をセット可能
同じくビオランテの台座にセットした状態で撮影。映画ではおなじみの水面から姿を現すゴジラが再現できる
水面から姿を現す、おなじみのゴジラを再現できる

尚、ゴジラ(1989)のフィギュアは、同じゴジラ02シリーズの「ビオランテ(花獣形態)」の台座と組み合わせることが可能です。

ゴジラの下半身パーツを取り外せば、水面から上半身だけをのぞかせる劇中シーンを再現できます。

これは非常にGOODです!

映画ではおなじみの「水面から姿を現すゴジラ」ですが、フィギュアとしては意外とレアな造形 なので、例えばゴジラやビオランテがダブって当たった人は、この状態で飾るのもアリですね。

こうした 「他のフィギュアの台座」との組み合わせで、全く違う表情を楽しめる仕様なのは、とても良いアイデアだったと思います。しかし、残念ながら何故かシリーズでは続かなかったですね…もったいない。

まとめ

同シリーズのビオランテ(花獣形態)と併せて撮影。劇中の対峙するシーンを意識した構図

以上、「ゴジラ HG D+ ゴジラ02」より「ゴジラ(1989)」のレビューでした。

このフィギュアの魅力は、スーツの全身ラインをそのまま忠実に再現するではなく、劇中の「ビオゴジ」に抱く「印象」を、造形として「表現」している点だと思います。特に目元の影のような造形は、その特徴を強く印象づけています。

フィギュアならではの個性が光る、見る人の記憶やイメージを呼び起こす面白い一作だと思いました。

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