弐号機に乗るサードチルドレン。
エヴァの話…ではないんだなこれが。
ガンダム新作『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』の第8話「月に墜(堕)ちる」の感想です。
全12話構成という尺の都合なのか、最近のジークアクスは完全に駆け足モード。新キャラ、新MS、新用語が次々と登場し、それでいてジオン側は絶賛内ゲバ中。新キャラが出たと思ったら即退場というスピード感。もはや情報量が多すぎて、ついていくのも一苦労な第8話です。
Aパートは先行劇場版のソロモン戦
今回は予告通り、時系列が巻き戻され、劇場先行版『Beginning』からスタート。TVアニメ版の第2話で大胆にカットされていたパートです。大事なパートだからいずれどこかで挟んでくるとは思っていましたが、ここで来ました。
物語がいよいよ核心に向かって動き出すタイミングなので、このパートは省けないよね。特に、シャアの真意や、ゼクノヴァ発動→行方不明へ…という流れ、そして後述するBパートへ繋げる上でも、キシリアが中心になるこの展開は欠かせない。
それに、夢のビグ・ザム量産や、グラナダにソロモンぶち込もうとするワッケイン(笑)、一応ちょっとだけ登場するセイラさんなど、従来のガンダムファン的にも見どころ満載の濃厚パート。ちゃんとTV放送で補完してくれて良かったです。
ニャアンを巡るBパート
んで、Bパートは前回の話の続きとして、ジオンへ渡ったニャアンのその後が描かれたわけだが……。
まずニャアン。なんと早速エヴァンゲリオン初号機ジークアクス二号機「ジフレド」を与えられました。ついこの間までバイトしてた子が、もうガンダムのパイロットです。うーん、このスピード感。これはもう本物のニュータイプ。
にしてもこの「ジフレド」の登場シーン、構図から機体のカラーリング、頭部デザイン、さらには“3人目”のパイロットって設定……いやもうエヴァじゃんコレ(笑)。これまで散々こっちには「卒業」を促してきたくせに、当のカラーが一番卒業できてない。いつまで擦る気なんだ。
閑話休題。話を戻してこの「ジフレド」、どうやらかなりヤバそうな目的で開発されたようで、見た目からして不穏な雰囲気バリバリです。ガンダム世界において兄弟機ってだいたい敵対する運命を背負ってますし、今後はマチュが乗るジークアクスと激突する展開が待っていそうです。んで、戦ってるうちに両機が何か発動したり、暴走したりして、大変な事になりそうな気がする。第3話で、ジークアクスに「何かある」っぽい伏線は張られてましたしね。
すっかり覚醒済みのニャアン
それにしてもニャアン、もはや「素養がある」なんてレベルではなくて、ニュータイプとして完全に覚醒済み。以前は「テンパったときに力を発揮する」っていう制限があったはずなのに、今や睨みつけるだけでサイコミュ起動。スパイのミゲルくんを顔色ひとつ変えずに瞬殺。おどおどしてたニャアンを返して。。
そして個人的にこの作品の良心だと思っているエグザべくん。今週も、信頼していた仲間がスパイだったと判明 → 目の前で文字通り「蒸発」される、というトラウマコンボを食らっていて、もう散々。いったい彼の不憫劇場はいつまで続くのか😭
腹黒じゃない・信用できるキャラって、今や本当に彼くらいしかいない気がするので、最終的に不幸にはなって欲しくないよね。ニャアンにあまり引っ張られすぎると、碌な結末が待ってない気もするので、そこはほどほどになエグザベくん。
あなたは、シャア・アズナブルなんですか!?
そして、ジオン内ではギレン派とキシリア派の内ゲバが本格化。あっちもこっちもスパイだらけ。
そのうえ、シャリア・ブルのように「両方まとめて潰す」勢まで現れ、もはや三つ巴の泥仕合。最初は「ニュータイプとは何か?」を描く物語かと思ってたけど、このままじゃジオン内ゲバ戦争で終わっちゃうのでは……?あと残り4話、これどう収拾つけるつもりなんだ。
そんな混沌とした状況の中、ついにジオンをかき回す“あの男”が帰ってきた??
金髪・青い目の青年が突如登場。どう見てもシャアっぽい。もしこのルックスでサングラスなんてしてたら、むしろ本人確認完了なのだが(笑)。
ジークアクスなら、そういうメタギャグで攻めてくるかと思いきや、今回は割と真面目に、素顔で意味深登場。ちょっと残念。いずれシャリア・ブルと再会したときは、「今の私は~」くらい、盛大にかましてくれることを期待したいところ。
というわけで、第8話も情報量と勢いがすごすぎる回でした。もう箸休め回なんて挟んでる余裕はなさそうだし、このままラストまで全力疾走していくんでしょうね。