みんなキラキラに振り回されてる。
ガンダム新作『機動戦士Gundam GQuuuuuuX(ジークアクス)』の第7話「マチュのリベリオン」の感想です。
リベリオンってことでマチュの反抗を描く回だったわけですが、もはやそれどころじゃない件。いわば前半戦のクライマックス回といったところでしょうか。
袂を分かつ三人
今回、マチュ・ニャアン・シュウジの3人は、成り行きこそあれ完全に別々の道へ進んでしまいました。
まず急に加速するシュウジを巡ったマチュとニャアンの三角関係。え?マチュはともかく、ニャアンのシュウジへの執着、いつの間にそんなに高まっていたのですか。そりゃ赤面とか照れはあったけどさ。本気で好きだったの?
ニャアンは前回、キラキラに見惚れた暴走の自省もしていて、「本当は3人一緒がよかった」という独白は本心だったはず。最後のマチュとの再開時も、どこか仲直りしたそうな、気まずそうなソワソワした表情だったのに、今度はいきなり「マチュもガンダムも全部捨てて一緒に逃げよう!!」ってw
追い詰められ、咄嗟に出た言葉とはいえ、これが現在の本心だよね。マチュから「3人で逃げる」と言われたものの、それは仲間意識からではなく、ただの手段だもの。そんな都合良く自分を利用してくるのであれば、当てつけのようなこともしたくなります。
そんな渦中のシュウジ。まさかの「キラキラの向こう側」に消えちゃいましたw この展開は完全に予想外。ゼクノバの発動条件が謎すぎる。
目の前でシュウジが消えてしまい、自暴自棄状態で彷徨うニャアンは、最終的にエグザべくんにスカウトされてジオンへ。前回までのギャップに頭がついていかない。。あんなに仲間意識持ってたのに1話でここまで関係性が変わるとは。まあ、マチュが悪いんだけど。
そしてついに「引き金を引いた」マチュ。軍警から追われる身となり、もう普通の日常には戻れません。まさに「もしもあの改札の前で立ち止まって居なければ」の状況。最初はキラキラへの興味本位から始まった物語は、ついに取り返しのつかない分岐点を越えちゃいました。さあ、ここからどうするマチュ。
捉えたシャリア・ブルはとっても物騒なことを画策しているようなので、手駒として利用されそうな気配があります。
それはエグザべくんにスカウトされたニャアンも同様。シャリア・ブルの計画が進むならば、同じジオン同士とはいえ、最終的には両陣営は対立する事になるだろうから、いずれマチュとニャアンは戦うことになるのかな。
エグザべくんがMS戦で遂に活躍!!……してない!!
そしてジークアクスの癒やし枠こと、エグザべくん。
これまでずっと不憫な扱いを受けてきた彼ですが、キシリアを守る騎士(ナイト)として、なんとギャンに乗って空から颯爽と登場!!これにはマ・クベも大喜び。
が、エグザべくん。結局、出来たのは盾を構えることだけ。そもそも格闘戦に特化したギャンが、どうやって何倍もでかいサイコガンダムと戦うのか。無理ゲーすぎる。なんて思っていたら即座にシャリア・ブルの駆るブラウ・ブロあらためキケロガが登場し、ハンブラビとサイコガンダムを瞬殺。えぇ!?ゲーツ・キャパはともかくドゥーちゃん、これでもう出番終わり??
これじゃ本当にただの使い捨て
いや確かにガンダム界において強化人間の退場は義務みたいなものだから「最短来週で退場」とは予想してたけどさ。
今回は本当に何のために強化人間という属性を持つキャラを登場させたのか、これじゃさっぱり分からない。Zガンダムのファンサービスで属性だけ借りてきたみたいなカンジ。それ自体は物語に何も噛んでいない。
もはや、まず「サイコガンダムを出したい」というプロットの要望・都合が先にあって、「サイコガンダムを出すなら強化人間が必要」だからとりあえず作りました的なキャラクターとしか思えない。言ってることも終始「キラキラがー!」「キラキラがー!」ばかりで、結局キャラクターとして深みもないまま退場。なんとも薄っぺらく、もったいなさすぎる。
(それにしても、みんな戦う動機やキッカケはキラキラ繋がり。みんなキラキラに振り回されてる)
これじゃ本当にただの使い捨て。ガンダムの世界では、強化人間は使い捨ての道具として、いつも悲しい運命を背負わされてきましたが、それを現実の制作都合でもなぞってしまうのはまさに皮肉というほかないのでは。
そして次回、まさかのソロモン戦回収へ
ということで、とにかく物語が怒涛の勢いで動いた第7話。前半戦の区切りとしては完璧な盛り上がりでしたが、次回予告はなんと劇場先行版で放送された「ソロモン戦」に戻ってました!このタイミングで回想!?焦らすなぁ。
ホント手のひらで転がされてますね。