今週、Googleがブラウザの「戻る」ボタン乗っ取りに関するスパム対策ポリシーを更新しました。
参考
Introducing a new spam policy for “back button hijacking” | Google Search Central Blog | Google for Developers
https://developers.google.com/search/blog/2026/04/back-button-hijacking
ユーザーがブラウザの「戻る」ボタンを押しても元のページに戻れず、意図しないおすすめや広告を表示するウェブサイトがあります。これらの行為をGoogleは「戻るボタンの乗っ取り(ハイジャック)」と規定し、違反サイトには検索順位の降格などのペナルティを課すとのことです。施行は2026年6月15日です。
この流れ自体は、健全なブラウジング体験を担保するうえで非常に望ましいものです。
さすがGoogle!……と称賛したいところですが、ここでひとつ気になる点が。
Google(AdSense)自身が、「戻る」動作をトリガーに全画面広告を配信しているのだが??
参考
全画面広告について – Google AdSense ヘルプ
https://support.google.com/adsense/answer/16531962?hl=ja#additional-triggers
5月8日追記
追記です!
GoogleAdSenseが全画面広告のブラウザの戻るボタンのトリガーを削除することを発表しました!
参照元:全画面広告のブラウザの戻るボタンのトリガーを削除 – Google AdSense ヘルプ
https://support.google.com/adsense/answer/17048667?hl=ja
これにより、AdSenseユーザー側の対応は不要になりました!
一番望んでいた形に落ち着いて良かったです!
Google AdSenseを掲載しているサイトはどうすればいいの?
当サイトもGoogle AdSense(アドセンス)を導入しています。
今回の施策を「ついにGoogleが動いた!」と評価する個人ブログを多く見かけましたが、いやいや、あなた自身のサイトが、今まさに「戻るボタン」をトリガーに全画面で広告を配信しとるがな。
AdSenseを導入しているなら、まず最初に疑問に思って然るべきポイントですが、本職であるはずのWeb制作系ネットメディアも含め、現時点でこの矛盾に踏み込んだ記事が見当たりません。ここは検証してほしいところです。
では、この一見矛盾した仕様をどう解釈すべきか。いくつかの可能性を整理します。
「乗っ取り」の定義が異なる説
まず考えられるのが、Googleの定義する「乗っ取り(ハイジャック)」が、我々の認識と異なるケースです。
そもそも「戻るボタンの乗っ取り」とは何か。
例えば、ブラウザの履歴に介入し、戻る操作をしても無関係なページへ転送されたり、広告ページへ延々とリダイレクトされ続けて離脱できないような挙動。これは明確に「乗っ取り」と言えるでしょう。こうした悪質サイトは6月以降、確実に排除されていくと思います。そこは歓迎すべき点です。
一方で、AdSenseの全画面広告は履歴を書き換えるのではなく、戻る操作の直前に表示を挟む挙動です。
これは「乗っ取り」と言えるのか。
ユーザーは即座に前のページへ戻ることを期待しているため、その意図を妨げるという意味では近い挙動にも見えます。ただし、これがスパムポリシーの対象に含まれるかは不明。
だって、自社サービスの機能を自社ポリシーで違反扱いにするなんてありますかね??
これを「対象外」と無理矢理にでも解釈しないと、整合性が全く取れないのは事実です。
この解釈に立つなら、悪質なループ誘導サイトは排除される一方で、AdSenseの自動広告を利用する大半のサイトの挙動は、今後も変わらない可能性があります。
結果として、6月以降も「戻る」を押すと全画面広告が表示されるケースは多く、ユーザーのブラウジング体験も、結局大きくは変わらないのではないかと、個人的には考えています。
AdSenseと検索チームの連携不足説
あまり考えたくはありませんが、検索チームと広告チームの連携が十分でない可能性もあります。
快適なブラウジング体験と、広告による収益構造は、どうあっても本質的にはトレードオフの関係にあり、同一企業でも組織が分かれていれば方針のズレは起こり得ます。
実際、サイト運営では「あるGoogleサービスに最適化すると、別のGoogleサービスに怒られる」といったケースは珍しくありません。
Google AdSenseを導入したらCLSが悪化して、Google Search Consoleに説教される、なんて現場ではよくある話です。
このケースの場合、公式発表どおり「戻る」挙動の保護が求められ、違反時にはペナルティの可能性も出てきます。
ただし、今回の発表には「手動によるスパム対策」という文言もあり、そこがなおさら引っかかります。
Googleスタッフが目視確認でGoogle AdSenseの標準機能を違反と判断?? いくらなんでもそれはないんじゃないか??
6月までにAdSense側が仕様変更する説 ※5月8日 追記:この説が当たりました!!
3つ目は、Google AdSense側が今回の新ポリシーに合わせて仕様を変更する可能性です。
「戻る」トリガー自体が削除されるのであれば、掲載側の対応は不要になります。個人的には、この形が最もシンプルで混乱も少ないと感じます。
5月8日追記
追記です!
GoogleAdSenseが全画面広告のブラウザの戻るボタンのトリガーを削除することを発表しました!
参照元:全画面広告のブラウザの戻るボタンのトリガーを削除 – Google AdSense ヘルプ
https://support.google.com/adsense/answer/17048667?hl=ja
これにより、AdSenseユーザー側の対応は不要になりました!
一番望んでいた形に落ち着いて良かったです!
我々AdSenseユーザーが取れる対応
さて、仮にこのまま明確なアナウンスが無い場合、現実的には以下の対応が考えられます。
1.静観する
Googleが提供する標準機能を、Google自身が違反判定するわけがないと信じるケース。
現状維持を基本とし、場合によっては今後の公式アナウンスを待つスタンスです。
2.「全画面広告の追加トリガー」をオフにする 追記:トリガーの削除が発表されました!
「戻る」操作で広告が表示されるのは、自動広告の追加トリガーが有効な場合です。
参考
全画面広告について – Google AdSense ヘルプ
https://support.google.com/adsense/answer/16531962?hl=ja#additional-triggers
であれば、これをオフにすれば、「戻る」を起点とした広告表示は回避できます。これが一番無難な対応かも。
Google AdSense 管理画面
広告をクリック- 対象ドメインの
🖋️(編集)マークをクリック オーバーレイフォーマットをクリック詳細設定をクリック- 【全画面広告】☑️全画面広告の追加のトリガーを許可する のチェックを外す
ただし、この場合、リンククリック時など別トリガーでの表示は残ります。「戻る」はダメで「進む」は良いのかい?という疑問は残りますが、少なくとも「戻る」操作は保護されます。
オーバーレイ広告自体を停止する
一番確実なのは、自動広告のオーバーレイ広告自体をオフにする方法です。
ただし収益への影響が最も大きい方法です。個人ブログならともかく、本格的なメディア運営では現実的とは言いづらい選択肢なのではないでしょうか。
で、結局どうするのか
現実的には「1.静観」か「2.トリガー無効化」のいずれかになると思います。
当サイトとしては、ひとまず静観し、今後、Google側から明確なガイドラインが示されれば、それに従う予定です。
海外でも同様の疑問は出ており、LinkedInコミュニティ上ではGoogleに対して質問も投稿されていますが、現時点で公式見解は出ていません。
施策が始まる6月までに明確な見解が示されない場合は、一旦、追加トリガーの無効化も検討しますが、現段階では様子見とします。
いずれにせよ、判断材料が揃っていない以上、AdSenseユーザーは、各自の運用方針やリスク許容度に応じて対応を検討するしかなさそうです。
5月8日追記
GoogleAdSenseが全画面広告のブラウザの戻るボタンのトリガーを削除することを発表しました!
参照元:全画面広告のブラウザの戻るボタンのトリガーを削除 – Google AdSense ヘルプ
https://support.google.com/adsense/answer/17048667?hl=ja



