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公開日:2025/05/24

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【激造シリーズ】歴代ゴジラ・怪獣編 Part.1 ゴジラ(1989) レビュー

「激造シリーズ 歴代ゴジラ・怪獣編 Part.1」よりゴジラ(1989)をレビュー。プロポーションや塗装の仕上がりをチェック。ミニフィギュアとしての完成度を検証します。HGシリーズとの比較から見えてきた“ビオゴジらしさ”にも迫ります。

手のひらサイズのハイクオリティフィギュア。

今回は激造シリーズ 歴代ゴジラ・怪獣編 Part.1よりゴジラ(1989)のレビューです。

【激造シリーズ】歴代ゴジラ・怪獣編 Part.1 ゴジラ(1989)

【激造シリーズ】歴代ゴジラ・怪獣編 Part.1 ゴジラ(1989)の全身を撮影
商品名【激造シリーズ】 歴代ゴジラ・怪獣編 Part1 ゴジラ(1989)
形式彩色済み トレーディングフィギュア
高さ全高:約9㎝
価格2,860円(税込)
発売元株式会社プレックス(販売代理店:株式会社アートスピリッツ)
主な登場作品ゴジラvsビオランテ(1989年映画)
※発売当時の情報です

一昨年にレビューした、ゴジラの激造シリーズ Part1。今回レビューする個体は2025年再販版の「ゴジラ(1989)」です。

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再販版は2023年発売版と塗装などの仕様が異なる可能性があるので、ご留意ください。詳しくは初ゴジで比較した以下の記事よりどうぞ。

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初版と再販版の比較記事

ゴジラ(1989)の全身のプロポーション

激造シリーズのゴジラ(1989)を正面から全身を撮影
【激造シリーズ】 歴代ゴジラ・怪獣編 Part1 ゴジラ(1989)

正面から見た全身のプロポーションがこちら。

フィギュア全体の印象としては、非常に丁寧で、バランスの良い造形だなと感じました。

筋肉質で引き締まったボディラインは、VSシリーズのゴジラのイメージにぴったり。この真正面からの角度が個人的に一番気に入っています!

激造シリーズのゴジラ(1989)を左正面から全身を撮影
全身のプロポーション

激造シリーズは約9cmという小さなサイズながら、細部まで緻密に造形されているのが特徴。

塗装に関しても非常に丁寧に塗り分けされています。

ゴジラ(1989)を背面から撮影し、背びれから尻尾の先までの造形をチェック
同じくゴジラ(1989)を背後から撮影
ゴジラ(1989)の左側面から全身を撮影。頭から尻尾の先まで全身のプロポーションが確認できる
こちらは反対側から同ポーズで撮影
首元はもう少し太めでも良かったかも

カラーがちょっとグレー寄りで明るすぎるかも

激造のゴジラ(1989)の上半身にフォーカスして撮影
劇中はもっと黒いイメージ

一方、カラーリングについてですが、全体的にかなり明るめのグレーで仕上がっており、この点に関しては正直ちょっと違和感がありました。ビオゴジといえば、もっと黒に近いダークなトーンの印象が強いんですよね。

こんなに明るい色ではなかったと思うので、劇中のイメージとは少しずれている気がします。

ゴジラ同士でプロポーションを比較

同じ激造シリーズの初代ゴジラ(1954)と並べて比較
同じ激造シリーズの初代ゴジラ(1954)と比較

同じ激造シリーズの『ゴジラ(1954)』と並べて比較してみました。

こうして見ると、VSゴジラは全体的にかなりスマートです。1954年版のどっしりとしたシルエットとは対照的です。

HGシリーズ「ゴジラ 02」から、同じビオゴジ(ゴジラ1989)同士で比較
HGシリーズのゴジラ(1989)と比較

一方こちらは「HG D+ ゴジラ02」に収録されている同じビオゴジ(ゴジラ1989)での比較です。

同じ作品に登場するゴジラですが、こうして並べると造形のアプローチがかなり異なっていて面白い。単なる価格差によるクオリティの違いというよりも(その要素がゼロとは言わないけど)、表現の方向性の違いが際立ちます。

造形のディテール、細かさでは激造の方に軍配が上がりそうですが、たとえばスーパーXIIと対峙する海上シーンのような、目元が影に沈んだ“ベタ影”の表現は、HGの方が劇中の雰囲気に近いと感じました。

ここまで造形が違っていても、どちらを見ても、ちゃんと「ビオゴジ」だと認識できるのが面白いところ。表現の幅を感じられる、良い比較だと思います。

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HGシリーズのゴジラ(1989)。スーパーXIIと対峙したシーンは、このHGの方が劇中に近い印象です

各部ディティール

ここからは各部の造形をアップでチェックしていきます。

顔面

ゴジラ(1989)の顔面アップ
迫力ある咆哮
ゴジラ(1989)を上から俯瞰する構図で撮影
上半身の筋肉のゴリラっぽさは、まさにビオゴジ

まずは顔のアップから。

まさにVSゴジラといった雰囲気です。牙や舌も細かく塗り分けされていてGOODです!

やさしそうな目つき?

激造のゴジラ(1989)の上半身を、左側面よりアップで撮影
どことなく“やさしい”目つき

目元の印象が劇中とは少し異なるかもしれません。

アップで見ると、どことなく“やさしさ”を感じる目元をしています。おそらくこれは、黒目部分の塗装の影響が大きいと思います。

とはいえ、ミニフィギュアとして棚に飾って普通に眺める分には、特に違和感はありません。あくまで至近距離でじっくり観察したときに気づく程度の違いです。

激造のゴジラ(1989)の顔面の造形にフォーカスして撮影
劇中でもシーン別に造形は異なるので、どれを「ビオゴジ」とするかで印象は分かれそう

この激造ゴジラは「VSゴジラ」として見れば、まったく違和感のない造形ですが、「ビオゴジ」に限定して評価すると、印象が分かれるかもしれません。

というのも、ビオゴジは登場シーンによって顔の印象がかなり変わります。個人的に一番印象に残っているのは、もっとゴリラ感が強くて野性味のある顔立ちです。

HGとの比較でも触れましたが、特にスーパーXIIとの対決シーンのビオゴジが、最もゴリラっぽい顔つきをしていて印象的。個人的には、あの顔の方がより好みではあります。

咆哮のアップ。これはイメージそのまま

牙については非常に細かく造形されており、塗り分けも丁寧。激造シリーズならではのこだわりがしっかりと感じられます。

背びれ・尻尾

腕・足

スマートな関節ですが、個人的に関節まわりは、もっと“だるさ”があっても良いとは思いました。まあ違和感を覚えるほどではありません。シャープな造形で、細部までしっかりと作り込まれています。

爪の塗装に関してもムラ、はみ出しもほとんど見られず、良い仕上がりだと感じました。

別売りの「激造EX ビオランテ」と同スケール

ゴジラ(1989)と、同じ激造シリーズのビオランテ ブラックライトVer.を並べて撮影
激造EX ビオランテ ブラックライトVer.と並べて撮影
「ゴジラVSビオランテ」の劇場ポスターを意識した構図で撮影
再販版であるブラックライトVer.はライトを照射するとコアが光ります!

ちなみにこのゴジラ(1989)は、別売りの「激造EX ビオランテ」とスケールが揃っているのも大きな魅力。実際に並べて飾ると、劇中の対峙シーンを想起させる迫力あるディスプレイが可能になります。

サイズが揃っているため、ビオランテの巨大さがより引き立つ構図になり、VSシリーズとしてのコレクション性が一段と高まります!劇場ポスターの構図にも近いため、ファンならやはり揃えたくなるところです。

まとめ

ゴジラ(1989)を激造シリーズのパッケージと並べて撮影

以上、「激造シリーズ 歴代ゴジラ・怪獣編 Part.1」より「ゴジラ(1989)」のレビューでした。

全体として非常に完成度の高いミニフィギュアです。個人的にはもう少しゴリラ感が欲しかったのと、カラーがやや明るめすぎる点が少し気になりましたが、棚に飾る分には不満は全くありません。約9cmというサイズ感でここまでの再現度を誇るのはやはり見事です。流石激造。

HGシリーズが追いつきつつある

ただ、同ゴジラミニフィギュアの人気シリーズである「HGシリーズ」が、近年サイズアップを重ね、同スケールになりつつあり、徐々に激造シリーズとの差が縮まりつつある印象も受けます。

特に昨年登場した「怪獣総進撃編 ゴジラ(1968)」は、完全に同スケールかつ、あまりにもハイクオリティな仕上がりだったので、緻密な造形である激造シリーズの強みが薄れつつあるかも。価格差は約5倍ですから、その分の満足感が提供できるかが課題になりそうです。

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そして、Part.1の発売から時間が経っているにも関わらず、いまだに再販が続いていて新作の動きが見えないのも少し気がかり。Part.2の展開を期待したいところですが、情勢的に価格上昇もありそうでちょっと怖い。そうなると、ますますHGシリーズとの比較はシビアになってくるかもしれません。最近のHG、本当にすごいからね。

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