ただの再販かと思いきや、仕様が変わってる?
前回の記事で、一昨年レビューした「激造シリーズ 歴代ゴジラ・怪獣編 Part.1」が、再販されたこと(メカキングギドラだけ外して咽び泣いた話)を書きました。
んで、その話の続きなのですが、再販でダブってしまったゴジラ1954(初代ゴジラ)を、一昨年に入手した同じフィギュアと比較してみたところ、ひと目でわかるほど仕上がりに違いがありました。

これは個体差なのか、それとも仕様変更なのか?
個人的な感覚としては、これは誤差の範囲を超えており、明確に仕様や生産工程が変わったとしか思えません。もし同じ仕様でこれだけの差が出るのだとしたら、逆にそれはそれで驚きです。
2023年発売版と2025年再販版を並べて比較




こちらが実際の比較です。
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【激造シリーズ】歴代ゴジラ・怪獣編 Part.1 ゴジラ(1954) レビュー
トレーディング形式の彩色済みフィギュア。激造シリーズ「 歴代ゴジラ・怪獣編 Part1」より初代ゴジラ(1954)をレビューします。
最も目を引くのは黒目の塗装の違いですが、これだけならフィギュアあるあるで「個体差かな?」とも思ったのですが、それ以外にも気になる点が多数ありました。
再販版の第一印象。手触りがベタベタする?
まず最初に違和感を覚えたのが、手触り。
なんだか再販版は全体的にちょっとベタついていて、昔のソフビを長期間箱に入れたままにしたような感触が。2023年版には無かった現象です。塗料やコーティングの違いによるものでしょうか?
追記
袋から開封後、1日程度でベタつき感は無くなりました。ちょっと安心。
加えて、再販版は全体的にカラーリングを再考したように見えます。正面から比較するとその違いが顕著に表れ、グレー寄りの黒になっていることがわかります。
また全体的に光沢のある仕上がり。初版のようなマット調の質感ではなく、テカリが目立ちます。

初版はマット調の落ち着いた質感の一方、再販版はテカリが目立つ

全体的に塗装の質感がかなり異なることがわかる
各部ディティールの比較



顔面の比較。顔の造形は同じでも、目の塗装が違うだけでかなり印象が変わります。
が、これだけなら個体差の可能性もあるため、まだなんとも言えませんでした。
しかし牙や首の塗装もご確認ください。牙の塗装は再販版の方が精密に。一方で、首の質感は逆にのっぺり感のある仕上がりに見えました。


爪の彩色以外にも、再販版は全体的にテカリが確認できる
また、足についても、爪の塗り分けは再販版の方が明確です。細部の塗装に関しては、再販版のほうがアップデートされた印象があります。
総括。個人的には初版の方が好き



総括すると、爪や牙など細部の塗装は再販版の方が精密に塗り分けられている一方で、全体の質感はテカリのある仕上がりに変わっており、初版のマット調の質感とは明確に異なります。
どちらが良いかは一概には言えず、あくまで好みの問題だと思いますが、個人的には初版の方が好きかな。
スーツを再現したかのような、ゴワゴワとした硬質なマット調の質感がとても気に入っていたので、再販版はちょっと普通のPVCフィギュアっぽく感じてしまいました。あくまで僕個人の印象です。塗り分けに関しては再販版の方が丁寧なので、そこを重視する人にはうれしい仕様かもしれません。
好みの問題ではあるが目だけは初版の方が良くない?

ただし目に関してだけは、かなり印象が変わっちゃった。
ここだけは明確に、初版の方が「眼下を睨みつけるような、あの初ゴジらしさ」が強く出ていると思います。対して再販版は、どこかシン・ゴジラっぽい雰囲気で、あの独特な初代ゴジラの迫力が薄れてしまっている印象。
開封時、ダブりで初ゴジが出たことに動揺していたのもありますが、ひと目見て「あれ?シークレットでシン・ゴジラでも入ってたの?」と錯覚してしまったほど。それくらい、目の印象は初代ゴジラとはすぐに結びつきませんでした。
まとめ
最終的には好みの問題ではありますが、個人的には初版のマットで硬質な質感の方が好きです。一方で、細部の塗装が気になる方は再販版も十分に魅力的だと思います。
ただね、同じフィギュアなのにここまで質感が違ってしまうと、このフィギュアに対する評価や感想がファンの間でまったく噛み合わなくなりそうで、ちょっとどうなのかなとも感じました。
ここまで違うのならば、個体差ではなく、あえての意図的な変更だと思うのですが。アップデートという解釈で良いのかな?特にリリースも無いけど、真相はどうなんでしょう。